シーズー
皮膚科専門診療
シーズーの皮膚病
- シーズーは乾燥した環境(チベット原産)に適しており 高湿度の日本では皮膚トラブルが多くなります
- 毛がサラサラとはならず ややしっとりする傾向があります(脂漏)
- 慢性化すると毛と絡んでネトネトになり 通常のシャンプー療法だけでは効果が出ません(脂漏症)
- やや頑固な気質があるのもシーズーの特徴です
心因性要素はやや高めです
- ① 脂漏症
- ② アトピー(犬アトピー性皮膚炎)
- ③ マラセチア
- ④ 心因性要素
- これらが単独ではなく 組み合わさって皮膚炎が起こります
- それぞれに対する治療と対策が同時並行で必要です
被毛はややしっとり
① 脂漏症 Seborrhea
* さわると脂っぽい
* シャンプーしたのに 翌日にべとべと感
* 春夏に悪化
* 皮膚が硬い
* 顔 足先 のど 胸 脇と股 尻尾の付け根
- 脂漏症の治療にスキンケアが必須です
しかし スキンケア単独で治ることはほぼありません - 通常のシャンプーではあまり改善しません
- 脂漏症用のスキンケア用品ととても丁寧な施術が重要です
- 当院の脂漏症用薬浴はシーズーの脂漏症に対してとても効果的です
院内薬浴では「 スキンケアMedicareシリーズ 」を使用しています(外来でも処方しています)
シーズーの脂漏症を悪化させている マラセチア アトピー 心因性 食物有害反応 ホルモン失調の対策が同時に必要です
脂っぽい 地肌が見える 独特のにおい
触るとべたつく 水だけで手を洗っても取れない
② マラセチア性皮膚炎
Malassezia dermatitis
- マラセチア(真菌)の感染
- 健康な皮膚にもマラセチアがいますが
脂漏症があるとマラセチアが増えます - 増えたマラセチアに反応して皮膚炎が起きます
(そして 皮膚炎が脂漏症を起こします)
「脂漏をコントロールする治療 」と
「マラセチアに反応させない治療」が同時に必要
脂漏があると マラセチアが増えています
③ アトピー (犬アトピー性皮膚炎)
Canine Atopic Dermatitis
- かゆい
- 脂漏症の原因の一つ
- 若い頃(5歳くらいまで)から皮膚が弱い
- 春 夏 秋 が特にかゆい
- 耳 口 目 足先 肘と膝 お腹 全身
あちこちかゆい
肘の内側がかゆい
肘 わき 胸 首がかゆい
④ 心因性要素
Psychogenic element
- シーズーは昔 神の使者として 獅子狗(シーズークウ)と呼ばれていました
- 穏やかな性格 遊び好き 菊の花のような可愛いお顔が特徴であるシーズーですが やや頑固な一面もあります
- その気質が皮膚病を悪化させている場合があります
- ヒマになると手を舐める あちこち掻く
- さらに不満や不安があると さらに舐めまくり 搔き壊しがみられます
* 手を舐める癖
* 尻尾を追いかけてクルクル回る癖
* かゆみ止め薬を飲んでも良くならない
* 足先 腕 太もも 耳 顔 に特徴的な脱毛
* 尻尾の怪我
皮膚の改善には
投薬治療 と スキンケア と 良質なフード が必要です
よこた動物診療室